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格付けの仕組み
お肉の品質を決める格付けについてご紹介します。
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枝肉取引規格 |
と畜された牛豚は、背割りされた後の二分体の枝肉として格付けされて取引されます。
牛枝肉の格付けは「歩留等級」と「肉質等級」を組み合わせた15段階で格付けされます。
(図2参照)
歩留等級はロース心面積、バラ肉の厚さ、枝肉重量、皮下脂肪の厚さの四項目の数値を定められた計算式に入れて計算し、標準より良いものを「A」、標準のものを「B」、標準より劣るものを「C」の三等級に区分されます。
肉質等級は「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉の締まり及びきめ」「脂肪の色沢と質」の四項目で総合判定されます。脂肪交雑はいわゆる「サシ」のことで筋肉細胞に沈着する脂肪の量を「BMS」基準の1〜12段階の基準により5〜1の5等級に区分されます。
(下記写真/図1はNo1〜No12より抜粋例)
〈脂肪交雑の等級区分〉
等級5(かなり多いもの)No8〜No12
等級4(やや多いもの)No5〜No7
等級3(標準のもの)No3〜No4
等級2(やや少ないもの)No2
等級1(ほとんどないもの)No1
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(図1) |
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規格と等級の表示 |
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歩留まり等級
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肉質等級
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5
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4
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3
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2
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1
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A
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A
5
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A
4
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A
3
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A
2
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A
1
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B
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B
5
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B
4
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B
3
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B
2
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B
1
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C
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C
5
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C
4
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C
3
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C
2
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C
1
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(図2) |
肉の色沢は色と光沢を7段階に分け「BCS」で判定し、
かなり良いものから劣るものまで5等級に区分されています。
肉の締まり及びきめは、筋肉中の水分が脂肪に置き換えられた状態の保水性の高いものを締まりで判定し、きめは筋肉束の太さで判定し5等級に区分します。
脂肪の色沢と質は色、光沢、質を複合して7段階の基準が定められ等級を判定します。
豚枝肉の格付けは、枝肉重量と背脂肪の厚さによる等級の判定表によって判定し、次いで「外観」と「肉質」の条件により[極上]「上」「中」「並」「等外」の5等級に格付けされます。
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部分肉取引規格 |
枝肉を脱骨して各部分に分割し、余分な脂肪などを除去して整形したものを部分肉と言い、枝肉からの部分肉の歩留率は牛が約75%、豚で約73%、いずれも枝肉の格付等級が高いものほど筋肉量が多く皮下脂肪が少なく部分肉や精肉の歩留率が良くなります。
牛・豚部分肉取引規格は、部分肉の名称と分割、整形方法が定められています。牛部分肉は、13部位について枝肉段階での肉質等級がそのまま適用され、5〜1等級の5区分としております。豚部分肉は、原則として枝肉規格の「極上」「上」から作られたものをT等級、「中」から作られたものをU等級の2区分としています。
牛・豚とも部分肉の重量区分によりS,M,Lに分けられ、脂肪の厚さ、製造年月日、製造者及び製造工場名、保存温度などが表示されています。
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